アジア選手権代表20人が発表!

日本ハンドボール協会が1月16日からクウェートで開催される第19回アジア男子選手権の日本代表メンバー20人を発表した。

土井レミイ杏利キャプテンを始め、渡部仁、成田幸平、笠原謙吾、東江雄斗、元木博樹、岡本竜生、吉野樹、玉川裕康、GK甲斐昭人、久保侑生ら主軸陣の名が並んだ中で、注目は徳田新之介・廉之介の兄弟左腕や18才の吉田守一が選出されたこと。そのほか小澤基、北詰明未、部井久アダム勇樹ら若い世代の登用が目についた。

昨年1月の世界選手権(ドイツ・デンマーク開催)代表から6人もの新たな顔触れが加わった。柴山裕貴博、北詰、GK岩下祐太は東京・立川でのスウェーデン、韓国戦でキャリアを積み、日本リーグなどでの実績も光っているが、小澤、徳田廉、吉田の3人はこのアジア選手権がフル代表デビューとなる。

若手トリオが代表デビュー

小澤は函館有斗高ー日大時代からセンス豊かなゲームメイカーとして将来が嘱望され、課題だったフィジカル面も今シーズンに名門・大同特殊鋼に加入して成長を遂げた。

徳田廉はユース、ジュニアの両世界選手権で日本のポイントゲッターとしてフル回転したあと、筑波大在学中の昨年秋にポーランドリーグへ転籍した。ユース年代では対等に戦えてもジュニアになると世界のトップゾーンから遅れを取ってしまう現状の打開を図るための決断であり、「このままでは日本代表入りは望めない」との強い思いが通じて一段高いステージへ駆け上がった。※徳田兄弟関連記事↓

バスケットから転向してブレイク

そして、ダグル・シグルドソン監督から白羽の矢を立てられたのが筑波大1年の吉田だ。2年前、史上最年少で代表入りした部井久と同じく18歳、ジュニアを通り越しての飛び級抜擢となった。能力、ポテンシャルが高ければ年令に関係なく引き上げるダグル監督ならではの差配と言えよう。

世界ユース選手権で活躍した吉田

吉田のハンドボールキャリアは和歌山県那賀高に入学してから。中学時代まではバスケットボール部に在籍していた。191㎝で100㎏を超える恵まれた体格ながら「この身長はバスケットでは大きなメリットにはならないし、将来を考えたらハンドボールの方が可能性があるから」というのが転向理由だった。

昨年8月の世界ユースでは得意とするピボットプレー、とくに安平光佑とのコンビで再三得点チャンスを切り開き、体を張ったディフェンスの貢献度も高かった。帰国直後に彼の口から「これからの目標はフル代表に呼ばれるよう、そして『2020 東京』に挑戦したい」との前向きな言葉が聞けたが、こうしてそれが実現してみると新時代の到来を予感させた。※世界ユース関連記事↓

東京オリンピックに弾みを!

アジア選手権で日本はカタール、中国と同じ予選B組に入っている。カタールは近年のアジアをけん引してきた存在だし、2次リーグ以降も東京オリンピック初出場を決めたバーレーンや韓国、イラン、サウジアラビアらの強敵が待ち受けている。

今大会は来年のエジプト世界選手権への予選を兼ねており、4枠の出場権をめぐって激しい戦いが繰り広げられるのは必至。どの試合も楽な展開にはならないだろうが、あと200日を切った東京オリンピックへ弾みをつけるためにも、ぜがひでも世界切符獲得、そしてアジア王座奪取に向かって雄々しく戦う彗星JAPANの姿を見てみたい。

がんばれニツポン!応援あるのみだ!!