19日の日韓定期戦で某応援サポの振る舞いなどに批判の矢が飛んでいたのを翌朝になって知り、試合後の記者会見で監督や選手の雰囲気になにやら違和感があったのは韓国戦の完敗だけが原因ではなかったのだと思い返しました。

そんなこともあり、翌20日のJAPANCUPはプレス登録せずに一般ファンとして応援席に入りました。そして、そこで見たこと、会場で感じたことをお伝えしたいと思います。
だからこのHANDBALL@STATION管理人の南木貞夫として書いています。

陳謝を受け入れて生まれた連帯感

それは17時からのエキジビションマッチの学生女子東西対抗戦が始まる前のこと。応援席に足を運んだ当人の陳謝から始まりました。女子キャプテンらに暴言、罵声を飛ばし、手に持っていたものを投げつけるなどした行為に対し、一部には彼を出入り禁止にするとか排除するとかの噂もありました。

その一方で、実名を記すFacebookで本人の謝罪コメントが公開されてもおり、排除などしてほしくない、させたくないとの声が複数あったことも事実です。
そして、自らの非を認め、深く反省して詫びる彼の思いを受け入れたことで、サポたちに確かな結束力が生まれたようです。

自然発生的に熱い応援が会場に充満

この日、彼が会場に姿を表すとは思えなかっただけに、そんな光景を目にして胸を撫でおろすとともに、前日あったことは大筋では批判のとおりでも、実際にその場近くにいた人たちの話も聞いてみて、いくつかの行き違いや思い違いがあったこともわかりました。
「投げつけた」とされるものが、選手たちに勇気や強さ、連帯や絆を呼びかける手作りのミサンガであり、決してぶつけたりなどしていない、熱い思いを届けようとしたもので、それが伝えた方の悪さでまったく違う解釈をされたことも知りました。

人間、誰しもミスはあります! その過ちを悔い改め、それを受け入れた結果、新たな連帯感が生まれ、そして自然発生的に会場いっぱいに楽しい応援ムードが充満しました。
また、応援を強要するかのような場内を回っての"煽り"も自粛している様子がうかがえました。

少なくとも数ある私の応援席キャリアの中で、この日は文句なしに一二を争う楽しい応援になったと言い切れます。会場にいた大半の人たちが「want」でメガホンを叩き、声を出していたようにも見えました。応援席でTOGETHERした子どもたちのあどけなさも追い風になったようです。

応援した子どもたちもみんなみんなファミリーになった

独自の代表応援スタイルが芽生えた!

そして、当人も含めた応援サポたちに加え、排除などあってはならないと進言した日本協会スタッフらが相談、工夫しあう姿も何度か目にしました。
私はこの日、ハンドボール独自の代表応援スタイルが芽生えたのではと感じました。

22日のスウェーデン席は、芳しくなかった前売り券が捌け出したとの情報もあります。なにより36年ぶりの日韓戦勝利が彗星JAPANへの期待感を募らせているからでしょう。
当日はこの日応援リードしたサポたちの多くが不在になると聞きますが、そんな中で再び会場中に楽しい応援ムードが満ちあふれるなら、こんな嬉しいことはありません。

熊本世界女子選手権や1年後の東京オリンピックに向け、痛みを伴いながらも日本代表の応援スタイルが視界入ったような、そんな気がしてなりません。

日本代表はみんなファミリー!

ハンドボールという狭い世界の中で軋轢や揉めごとなどあってはならない、根底にあるのは相手を思いやり、ハンドボールを愛するハートなんだと改めて噛み締めた1日。彗星JAPANの土井レミイ杏利キャプテンが口にした「日本代表は選手、スタッフだけでなくファンやサポーターたちと家族、ファミリーなんです。みんなでがんばりましょう」の言葉が心に蘇りました。

がんばろうハンドボール! TOGETHERです!!