世界女子選手権の組み分け決定!

2019世界女子ハンドボール選手権熊本大会のドロー(1次リーグ組み分け抽選会)が6月21日16時より東京銀座の観世能楽堂で行われ、日本はロシア、スウェーデン、中国、アルゼンチン、コンゴ共和国と同じグループDに入りました。

参加24カ国を4グループに分けた1次リーグの上位3カ国までが2次リーグに進出するシステムで、各4位以上の16カ国による一戦必勝の決勝トーナメントで優勝を争っていた前回までに比べ、1次リーグ突破のハードルが高く引き上げられていました。
その意味でも3位内を狙えるグループに入れるかどうかが最大の焦点でした。

ドローは第6、第5、第4シードに続いて第2、第1シードの順で行われ、最後の第3シードは開催国の日本がグループを選択をしたあとすべての組み分けが決定となります。

言うまでもなくシード順は参加各国の実力を評価されてはいたものの、第5シードのブラジルとアンゴラは難敵の部類に入るし、第4シードも現状では格上の韓国のほかヨーロッパのスペイン、スロベニアの両強豪も控えていました。
つまりは第5シードのセネガルのグループCとアルゼンチンのグループDに、第4シードのどの国が入るかに注目が集まったのです。

2次リーグ進出へ絶好の組み分け

第4シードは大会特別サポーターを務める歌手の八代亜紀さんが担当しました。
そして、いきなり中国のカードを引き当てた八代さんは、次にグループを決めるボールに手を伸ばし、緊張が走る中で読み上げられたカードは「Group D!」

中国のグループDを引き当てた八代さん

その瞬間、前列近くでドローの行方を見守っていた日本代表のおりひめたちから小さい歓声と拍手が湧き起こりました。そして、韓国はブラジルのグループB、スロベニアはグループAに回ることに。

そのあと第2、第1シードのドローが続いて日本の第3シードを除く組み分けが決まり、しばらく時間をおいて日本の選択発表です。おりひめJAPANのキルケリー監督の口から出た言葉は予想通り「グループD」。これで日本はロシア、スウェーデン、中国、アルゼンチン、コンゴ民主共和国と1次リーグを戦うことになりました。

ドロー後の記者会見。中央はIHFムスタファ会長、日本協会・湧永会長(左から2番目)ら。

八代亜紀さんが幸運引き寄せる

ドロー後の記者会見で国際ハンドボール連盟(IHF)のムスタファ会長は「日本の選択はイージーだったろう」と語りました。まさに「死のグループ」となったグループB(フランス、デンマーク、ドイツ、韓国、ブラジル、オーストラリア)やヨーロッパの強豪が並ぶグループA、グループCに比べ、日本にとってはるかに勝算を弾きやすい顔触れでした。
キルケリー監督も「世界選手権に出場するのはどこも強い国ばかり。その中でグループDのロシアとスウェーデンはハンドボール大国でとても強いし、中国とアルゼンチンも高い実力を持っており、コンゴ民主共和国については情報がないが、他のグループに比べればいい戦いができるとの判断だった」とためらいなくグループDを選択したようです。
そして「2次リーグ進出をめくって日本、中国、アルゼンチンの戦いはとても激しいものになるだろう」と言葉を続けました。

第5シードを担当した宮崎美子さん(大会特別サポーター)とともに八代亜紀さんが幸運を引き寄せたと言っていいでしょう。日本が中国、アルゼンチンとの戦いを制すれば、ルーマニア、ハンガリー、モンテネグロらのグループCの上位3カ国との2次リーグに進出し、そのあとは準決勝、そして決勝へと続きます。

大会優勝トロフィーとメダル。右はモルテンの大会使用球

がんばれニッポン! BRAVE HEART!

この日は世界の頂点に立つヒロインに贈られる優勝トロフィーと金、銀、銅のメダルも披露されました。それを目にした原希美キャプテンと永田しおり副キャプテンは「すごくテンションが上がりました。メダルを狙います」と口を揃えました。

この日、八代亜紀さんが歌う大会テーマソング「 Hand in Hand 〜つなぐ想い〜 」も合わせて発表されました。11月30日開幕まで半年を切り、いよいよ本番近しのムードが高まってきました。熊本県内の盛り上がりが日本全国へと大きく広がってほしいものです。
おりひめに熱いエールを!がんばれニッポン! BRAVE HEART!

キルケリー監督と左が原キャプテン、右は永田副キャプテン