「金の卵」集団のハンガリー!

ハンガリーチームと、プレーには直接関係ないですが、私が楽しみにいつも見ていることの2つを書きますね。

国際大会では、おそらくこれまでで一番楽しみにしています。
というのも、「金の卵」集団だからです!

ご存知の通り、ハンガリーはクラブチームではジュールを抱えて素晴らしいのですが、ナショナルでは近年今ひとつだったんですね(もともとジュールは各国からのスター選手を集めているチームで、ハンガリー人選手は少ないです)。

それが、昨年、今年とジュニアで連続で金! 将来への期待が否が応でも高まります。そして、今回のチームは、20歳、21歳くらいのジュニア金メダル組が多く入っていてとても若いチームです。

ただ、ジュニアで優勝したというのは、相撲界でいえば幕下優勝のようなものですから、幕内に入ればぜんぜん違います。横綱、大関をたくさん抱えているようなフランスノルウェーなどに比べれば、やはりまだ一歩及ばないかなぁという印象は受けていますが….

だからこそ「金の卵」なんです! 今大会で、彼女たちがどれだけ力を発揮して花を咲かせてくれるのか、とても楽しみにしています。

若手コンビのエミとカトリンに脚光

金の卵の中でも注目を浴びているのは、やはりこの2人。
HÁFRA Noémi / ハーフラ・ノエミ(LB 愛称はノノ、ノニ)
KLUJBER Katrin / クルィベル・カトリン (RB、左利き 愛称はケティ)。

(名前は、ハンガリー流に苗字が最初、名が次としています)
2人とも、ハンガリーではジュールの次に強いFTC FRADI (ブダペスト)のチームで、現在EHF CL(チャンピオンズリーグ)でも大活躍しています。

ノエミちゃん(ものすごく勝手で恐縮ですが、私から見ればルーマニアのネアグ選手はクリスティナちゃんとは呼べず「ネアグ様」ですけど、彼女はやはりノエミちゃん、と言う感じ)は、もうHANDBALL@STATIONも取り上げてくださっているのでご存知の通りです。

ジュニア世界選手権の時のノエミちゃんの映像(IHFによる)

チャンスあれば果敢に打ち込む!

この動画をご覧いただければわかるのですが、DFをかわして6mラインぎりぎりでのシュート、アンダーアームシュート、9mラインからのシュートと使い分け。「幕内」に入ってからはDFが厳しくなってなかなか思うように打たせてもらえないことが多くなりましたが、それでもチャンスさえあればどんどん打っていく彼女の姿は素晴らしいですね。

ハンガリー国内でも人気はとても高いです。
今年3月におりひめと試合があった際も、選手はいつも通り、試合後にコートを一周してファンとのツーショットやサインの要望に応えるんですが、ノエミちゃんはみんなに止められて(そして全部対応するので・・・笑)1人だけものすごく遅れてコートを周っていました。

ちなみに私と友人真美ちゃんは、最後の最後の方だったんですが、ずっと笑顔で対応してくれました。

一昨年、ハンガリー代表に選ばれた際は、グルビッツ・アニタ大先輩と同じコートに立てるだけでも誇らしい、いっしょにプレーしていることが信じられない、とか、スウェーデンのグルディーン選手と試合をしてワォ、と思ったとか初々しさを見せていた彼女ですが、今では経験も積んで攻撃の要として堂々としている感じです。

彗星のごとく現れたニュー左腕

もう1人、カトリンちゃんはノエミちゃんより遅れて今年の2月にFTC入り。それまでは国内中堅のチームでEHF CLにも出ていなかったので、彗星のごとく現れた、という感じでしたね。

でもそのセンスは光っており、その2月にすでにEHF CLで月間ベストプレーヤーに。そして、今年10月も2回目のベストプレーヤーに選ばれています。

私の周囲でも、ノエミちゃんよりカトリンちゃんの方が素晴らしいという人も結構います(私からすると、両方とも違った魅力で素晴らしいんですけどね・・・笑)。

彼女は7mスロー要員でもあり(私は7m王女と呼んでます)、1回の試合で10点以上得点することも稀ではありません。そのため、CLの得点ランキングでも現在2位です。

カトリンちゃんの動画はあまりないんですが、スピードとタイミングが素晴らしいです。これは、数ヵ月前の欧州選手権予選の2試合で17得点したという動画です。

成長著しいサウスポーのカトリン

ノエミちゃんので、もう1本良いのがありました! 1年くらいの対ドイツの試合で、最後の彼女のシュートでハンガリー代表が1点差で勝利しました♡

※鷲尾亜子さんの世界選手権キーパーソンチェックVol.1

※鷲尾亜子さんの世界選手権キーパーソンチェックVol.2