大げさでもなんでもなく「日本ハンドボールの未来」が10月22日東京で開かれる全国評議員会の行方にかかっている。そこで、今回の「ハンドボール愛!通信ブログ」は、新年度役員の人事をめぐる4ヵ月もの混乱、トラブルの推移について私のFacebookにアップしたスレッドをまとめてみた。未来のハンドボール、未来の子どもたちのためにプレーヤーズファースト、ファンファーストの選択を導いてほしいをこめて−−!
写真は日韓代表定期戦盛り上げのため、有志のファンで作った「#日韓戦応援サポ」プロジェクトのポスターだ。「心は一つ! がんばれニッポン! TOGETHER!」

*10月15日の書き込み

6月24日の渡辺佳英会長による緊急解任動議の発令以降、4ヶ月近くにわたって続いた日本ハンドボール協会の混乱は、10月22日(日)に評議員会を開催することで最終局面を迎えることになった。
14日午後13時30分から東京・四谷で開かれた緊急理事会で長く宙に浮いていた新年度の役員人事について協議し、22日の評議員会で最終決定することが確認されたもの。

それを前に事態の収拾を委ねられた裁判所から22日以降の開催引き伸ばしがないよう指示があったという。
そして、28日に最終決定機関となる評議員会の承認を受けた新理事による第1回理事会が開かれ、そこで会長、副会長、専務理事などの役員を互選で決定し、いよいよ新体制のスタートとなる。

9月3日の理事会で、協会事務局の不適切な会計処理により球界を混乱させたとして渡辺会長と蒲生晴明副会長兼専務理事が引責辞任し、9月30日の評議員会も、その開催をめぐる保守派と革新派の対立抗争が激化し、またも流会となった。

裁判所の裁定まで仰いで迎えた昨日の緊急理事会では、第三者委員会により明らかにされた補助金の不正な会計処理問題を役員人事に反映させるかどうかで意見が分かれた。
人選委員会による理事候補は当初からのリストに変動はないとされ、それが評議員会で承認されれば、新理事は大きく一新されることが確実視されていた。

そこで、いわゆる保守派から第三者委員会の報告資料を開示し、その内容を把握した上での人事選考を進めるべきとの要求があったの対し、不正な会計処理は10万円にも満たない額とされ、副会長兼専務理事の陳謝に加えて担当事務局長の契約解除もあったことから、いたずらに責任を追及することは球界の改革を遅らせ、民意に反するとの声も多かった。

第三者委員会資料の情報開示については参加者で決が取られることになり、本来なら協会事務局内での閲覧が許される理事にとどまらず、評議員と各都道府県理事長にも配布されることになった。
これにより22日の評議員会での帰趨が、大げさに言えば日本ハンドボール界の今後を左右する状況となった。

人選委員会による理事候補をストレートで認めてきたのがこれまでの評議員会の例だが、今回はしっかりと事態、情報を把握して最善、最良の選択を見出してほしいと願うのみだ。

そこでは、改めてプレーヤーズファースト、ファンファーストの立場をとり、未来のハンドボール、未来の子どもたちを夢多きハッピーな世界へと導き、豊かな夢を膨らませてほしい。

そして、2019年熊本世界女子、2020年東京オリンピック、さらに2024、2028年へと続くハンドボールを考えた場合、資金を作り、それを効果的に運用し、拡大させる事業力や、過去にとらわれず、年令にもこだわらない企画力、実行力がふんだんに盛り込まれた新組織への道筋となることを切望したい。

民意の高まりも必要だろう! そしてハンドボール界が一つになり、前を向いて進めるよう、みんなの力を合わせたい。合言葉は変わらない。TOGETHERあるのみだ!

*10月13日の書き込み↓

長く続く日本ハンドボール協会の内紛について共通理解を持っていただきたくて発信した昨日早朝のスレッドに大きな反響がありました。

そして、いよいよ明日14日13時から大きなヤマ場となる緊急理事会が東京・四谷で開かれます。怨嗟や怒りなど今後にマイナス材料になるものを一切廃し、誠意を尽くして論じ合い、「未来のハンドボール、未来の子どもたちのため」に最善、最良の選択を導いてほしいです。

会議に出席するのは下記役員のうち理事に名を連ねる30人弱の方たち。選手、指導者、ファン、サポーター、そしてその家族、関連業者などなど、全ハンドボーラーがその成り行きを見守っています。出席者すべてのハンドボールマンとしての良識と良心を信じています。どうぞよろしくお願いします!
※日本ハンドボール協会現役員
http://www.handball.or.jp/jha/organization_official.html

*10月12日の書き込み

6月下旬の渡辺佳英会長による緊急解任動議で新年度の役員改選が宙に浮いてから、いつ収束するのか見通しのつかない日本ハンドボール協会の混乱が長く続いている
そして、その騒動がこの10月14日(土)に大きなヤマ場を迎える。東京・四谷で緊急理事会が開かれるのだ。

ことの発端は7月に来日する予定だったドイツの強豪クラブチームとの国際大会が中止となり、そのキャンセル料の支払いについて日本協会の会計に不適切な操作(JSCからの補助金転用)があったとして蒲生晴明副会長兼専務理事、協会と業務委託契約を結ぶ事務局長が糾弾されたこと。

その後、7月3日の理事会でも決着がつかず、会計処理に不正があったかどうか、日本協会内の調査委員会を経て外部による第三者委員会に委ねられることとされた。
そして、第三者委員会からの報告を受けた9月6日の理事会で、会計処理の不正が認められたとして渡辺会長と蒲生副会長が引責辞任、事務局長の契約解除も決まった。

それからは大幅な変動があったとされる人選委員会による新年度の理事案を、そのまま評議員会で承認を得たいとする改革派、第三者委員会の調査結果を反映させたものへと要求する保守派の攻防が激化。

当初の予定では9月30日に評議員会、10月1日に第1回理事会→新体制スタートとなるはずが、評議員会の開催に異議をとなえた理事による文書評決の届け出に始まり、評議員会の開催が正当か否か、日本協会の約款をめぐっての紛糾が続いた。
結局は両会議とも流会となり、さらに双方の主張を審問した裁判所の判断に委ねられた結果、保守派の言い分が通った形で緊急理事会の開催が14日に設定されたのだ。

それでにわかに注目されることになった14日の動向だが、そこで数的有利にもの言わせた保守派が、人選委員会案も含めた全ての道筋を後戻りさせるのも可能だろう。
だが、それは誰もが求めていない選択だ。日本のハンドボールを良くしようと、互いの主張をぶつけあった結果、この混乱を招いてしまったと信じたい。

もともと補助金の不正転用について、あえて反論を承知で大胆発言をさせてもらえれば、それが会長、副会長を辞任に追い込み、日本協会の根幹をも揺るがすような失態と言えるのだろうか?

不正に大小関係ないと断言されればそれまでだが、伝え聞こえてくる金額は拍子抜けするほど小さなもの。それが今回の抗争に利用されたものと思えてならないのだ。

だとしたら、陳謝に加えて担当の事務局長の処分も済んだ相手を、もうこれ以上追い詰めようとするのはどんなものか?

それより、両派に生じていた大きな溝の原因についてとことん話し合い、非を認めるところは認め、妥協するところは妥協し合い、ぜひとも今後の光明が見える選択をしてほしい。
そして、それが2020年から2024年、さらにはその後へと、豊かな展望が開ける有能な集団であり協会組織にしていくのだという、そんな色づけをはっきり感じさせてほしいのだ。

その基準、決め手となる最大のポイントは、ズバリ資金を捻出し、それを大きなものにさせる事業力、そして過去にとらわれない企画力と行動力だ。また、なにより選手やファン、サポーター目線に立った協会運営を推進できることもそうだ。

サポーター、ファンの熱い連帯や応援は、先の駒沢での日韓代表定期戦ではっきりパワーとして実感できるものがあった。
そして、会場に足を運べなくとも、全国のハンドボールファンの心はしっかりとつながってもいた。
そんなファンやサポーターと協会が一緒になり、未来のハンドボール、未来の子どもたちのために前へ進もうと心を一つにすれば、豊かな夢が一気に大きく膨らむはずだ。

だからこそ14日の理事会は、そんな未来を感じさせる道筋を示してほしいし、最終決定機関となる評議員会にも同じ思いを分かち合ってほしいと切に願っている。

折しも会議のある14日は、沖縄でU-16の日韓交流戦、そして都内北区のトレセンではU-12全国指導者研修会が行われる。
みんな未来のハンドボール、未来の子どもたちを育てようと熱い思いでいる。自己負担で地方から足を運び、講習料を支払う人も少なくないはずだ。

全国各地では2019熊本世界女子、2020東京五輪を目指す精鋭が日本リーグを舞台に競い合っている。

世界にどう立ち向かうか、一生懸命に取り組んでいる日本代表各カテゴリーの指導者やスタッフらも1日も早い軌道回復を願っている。

ハンドボールを生業としている会社やお店もたくさんある。ハンドボールで生計を立て、家族を守ろうとみんな必死なはずだ。ハンドボールで1円でもお金にする大変さは、私もいやなほど味わった。苦しいこともたくさんあった。

それでもみんなにあるのはハンドボールを良くしよう、ハンドボールが良くなってほしいという強い気持ち。だからこそ体を張って仕事に打ち込んでいるのだ。

もちろんハンドボールと選手を支える企業やクラブ、学校、指導者、家族たちもいる。誰もがハンドボールにはもっと素晴らしいステージがあっていいし、スポットライトが当たっていいスポーツだと信じている。

この14日は、そんな全国からの熱い想いや切なる願いが四谷の会議に寄せられるはずだ。ハンドボールでつなが
っているみんなの心の糸がかたく、太く結ばれる、そのきっかけの日になりますように−−!

*9月28日の書き込み

『役員人事などを巡る内紛で混乱する日本ハンドボール協会が、予定されていた30日の評議員会と10月1日の理事会を延期したことが25日、関係者への取材で分かった。
9月中に評議員会を開いて新理事会を発足させる方針だったが、評議員会の日程決定の手続きに問題があったとの指摘を受けて延期が決まったという。
会長だった渡辺佳英氏が6月の評議員会で一部幹部らの組織運営に問題があったとして緊急の解任動議を提出したことを受け、弁護士ら外部メンバーによる第三者委員会が調査。
不適切な会計処理が認められたとして9月9日の理事会で会計責任者だった事務局長を事実上の解任とし、渡辺氏と副会長兼専務理事だった蒲生晴明氏が辞任した』

ーー以上が9月25日づけの産経ニュースである。6月の渡辺氏による解任動議発令以降、日本ハンドボール協会の混迷はいっこうに収束しない感じで、1日も早い問題解決を切に願いながら今回の評議員会が延期された経過を列記してみた。

・当初は役員選考委員会(熊本県協会・島田俊郎会長を委員長とする5人ほどのメンバーで構成)を経た新理事候補が9月30日の評議員会に諮られて承認を受け、翌10月1日の第1回理事会をもって新体制がスタートする青写真だったが、その評議員会を前に緊急理事会を開くかどうかで再び協会内に亀裂が生じた。

・紛糾のもとになったのは、いわゆる保守派グループが、選考委員会でリストアップされた新理事候補が第三者委員会の調査結果を反映していないのではとの情報を入手し、そこで緊急理事会の招集なしに評議員会を開催しようとする一連の動きに賛否を問う「書面表決」を全理事宛に求めたことだ。

・書面表決で1人でも反対者があれば評議員会は開けないとされ、事実上、何人かの反対票があったことで、にわかに30日の評議員会開催が波乱含みとなった。

・その一方で協会改革を進めたいグループは「評議員会が会長に対し、評議員会の目的である事項及び招集の理由を示して、評議員会の開催を請求することができる」(定款21条ー2項)として、その書面表決を否決し、30日の評議員会開催へと〈強行突破〉を図ろうとした。

・ところがそうはさせじと保守派グループが反撃に出た。その多くは、評議員会で新理事が承認されれば協会執行部の任を解かれるとあって、まさにここが瀬戸際であり正念場。
今回の評議員会招集に対し、「理事会の承認なしで評議員会を開催することは定款に違反しているので開催を中止し、定款32条4項、5項により至急理事会開催を要求する」と訴えたのだ。

・それは定款21条第4項(1)請求後遅滞なく請求が行われない場合の「招集の手続き」とは、「評議員会からの評議員会招集の請求を受けて、会長が理事会を招集し、理事会の決議に基づき評議員会を招集する」という根拠だった。
この指摘により、予定されていた30日の評議員会と10月1日の理事会が延期されることになった。

・緊急招集となる理事会は、保守派グループの数的優位を予想するムキもあり、そこで選考委員会のリストに異論を唱える声が高まり、さらに足の引っ張り合いが続けば、またまた混迷が深まる懸念もある。

今後どう推移するのか? いったいいつまで混迷が続くのか不透明極まりないが、 言えることは、このままなら日本ハンドボール協会は完全に社会的信用を失いかねない。

大人のメンツなどいっさい切り捨て、互いに悪い部分があったことは認め合い、譲歩するところは譲歩し、世論が求める声を最大限加味しながら真のアスリートファースト、ファンファーストの結論を導き出してほしいと切望してやまない。

ハンドボールは決してトップにいる人たちのものではない。ハンドボールが大好きでたまらない、他の人気スポーツに負けずに盛り上がってほしいと願うみんなのものだ。
※日本ハンドボール協会定款↓
http://www.handball.or.jp/jha/doc/charter.pdf