10月末から3週連続でのハンドボールイベントが埼玉県吉川市で開催されました。いずれも吉川市ハンドボール連盟主催の初の試み。川和啓将理事長ら意欲的なスタッフたちのがんばりが目を引きました。
力を合わせて楽しいイベントに仕立て上げた吉川市ハンドボール連盟スタッフたちに大拍手を送ります。
笑顔のハッピーハロウィン
まずはハッピーハロウィンイベントとして市内の子どもたちを対象にしたストリートハンドボール体験会が10月29日に行われました。
折しも台風22号の影響で予定された美南公園でのゲーム体験会は雨天中止となったものの、吉川美南小学校体育館に会場を移してのストラックアウトゲームでは、ハロウィンの仮装をした子どもたちが簡易ゴールをめがけてボールを投げ込むたびに歓声が湧き上がりました。
熱気満開! 小学生大会
そして11月3日に吉川市総合体育館を舞台に第1回吉川カップ小学生大会が男子7チーム、女子3チームが参加して行われました。
ホストチームのHC吉川は、年に2回ある市内の小学生大会からピックアップされた選抜チームで、現状では協会登録が認められていないことから市外大会に参加できず、それならばと協会登録にしばられない大会を自らスタートさせたのです。
日頃から交流のある春日部HC(埼玉)のほか、土浦HC(茨城)や調布クラブ(東京)、流山クラブ(千葉)、そして我が町から参加した三郷選抜チームも異彩を放ちました。
三郷の小学生ハンドボールと言えば「ミサハン」でおなじみの三郷HCが全国的に有名ですが、毎年6月に市内小学生ハンドボール大会が毎年開催されており、今回は男女優勝した新和小チームを主体にライバル校の彦郷小や後谷小らの有力メンバーが加わっての登場でした。
三郷選抜チームが大健闘
「同じような背景を持つHC吉川をはじめ、三郷選抜を組んで市外チームと手合わせしたかったので喜んで参加しました」と新和小の田中先生。市内陸上大会に向けた練習に時間を割かれてほとんどハンドボールの練習はできなかったそうですが、能力の高い長身選手が次々と躍動しての男女準優勝は見事のひと言!
女子優勝を飾ったHC吉川とともに全国経験のある土浦HCらを相手に互角に渡り合った両チームの活躍は今後の活動に弾みがつくでしょう。
やはり市内小学生大会を継続開催している八潮市やまだ小学生チームのない越谷市にも参加を呼びかけるなどして、独自の大会スタイルとして、さらなる発展が期待されます。
GKクリニックも大好評!
その1週間後の11日、吉川イベントの締めくくりとして開催されたのが西みどりさんを迎えてのGKクリニック。越谷市のサイトウ薬局の協賛を得て、吉川市から吉川南中、吉川中央中、三郷市から三郷北中、川口から川口東中の4チームが参加しました。
日本代表GKとして長くプレーし、上級コーチの肩書きを持つ西さんは、ご主人の真樹さんとの合作によるハンドボール3D作戦盤の生みの親としても知られています。
この日は「西さんの指導法を勉強したかった」という日本協会アンダーカテゴリーのGKコーチを務める北野カヨさんも指導に加わり、参加した中学生GK(HC吉川の小学生も含む)とって非常な豪華な内容となりました。
準備運動を終えたあと、それぞれチームに分かれてオールコート3対2、4対3の攻防戦が行われ、各GKの背後に西さんと北野さんが寄り添うようにして丹念なアドバイスをしていたのが印象的。
丹念なアドバイスが印象的
そして、16時から1時間ほどのGKクリニックも同様にキメの細かい指導ぶりに、三郷北中の斉藤クンは「試合に通じる基本的で大事なことを分かりやすく教えていだきました。今までボールに合わせて動いてしまい、先日の県大会決勝でもやられることが多かったサイドシュートに対する位置取りはとても勉強になりました」と目を輝かせました。
時間が空いた選手たちが実際に3D作戦盤を使って自主的にミーティングしたり、GKクリニック中にもCPたちが動的視力を養成するビジョントレーニングをするなど、密度の濃い時間があっという間に過ぎました。
事前に各GKとのカウンセリングシートでのやり取りもあり、西さんのイラスト付きの説明も加えられた個人カルテは、それぞれ大切な宝物ものになるはずです。
GKはみんなに個人カルテも
クリニック後の懇親会でも西さんと指導者たちが活発に交流し、西さんの引き出しの多さに関心した様子。
とくに顔面近くのシュートを怖がるGKに対しての質問には、「だれでも顔に当たるのは怖いけど、 それで顔をそむけて腕を下げてしまうと、よけいにスペースが空く顔横を狙われてしまうので、最初から顔の前に腕を上げておいて、それを下げるようにキーピングすればいい」とのアドバイスがあり、「なるほどそうか!」と、みんなが大きくうなずいた。
こうして3回の吉川イベントが無事終了。 「参加したみなさんに喜んでいただけたのが嬉しい限り。周囲のご協力に感謝の気持ちでいっぱいです」と満面の笑みを浮かべた川和さんの、お会いするたびにハンドボール愛が増しているいる様子がたまらなく頼もしく、さらなる応援エールを送りたくなりました。