ハンドボール王国・デンマークに研修留学している阿部直人さん(法政二高)が現地での気づきをリポートする「From Denmark」。今回はコンタクトの激しさに焦点を当てています。
【コンタクトの激しさ】
コンタクト、本当に激しいです。特に男子は強烈です。
ここまでのコンタクトが許されていることが普通であるのを見ると、違う競技のように見えてきます。
まるでラグビーのフォワード戦
ディフェンスとポストの戦いは、ラグビーのフォワード戦のようです。ポストは6mまでいくのに最初の格闘が待ち受けています(6mまでいけない間にワンプレイが終わってしまうときも・・・)。
格闘し続けて最後に自分にきたパスを取り、そしてねじ込まなければなりません。
お互いの体力の消耗もかなりのものだと思います。
「あたり」は「タックル」!
ディフェンスがオフェンスにコンタクトしにいくこと、日本では「あたり」「アタック」と言われていると思いますが、こちらでは「タックル」と言っています。
ユニフォームの引っ張り合いは当たり前で、破れるシーンもよく見かけます。破れるくらいなので、かなりの力で引っ張っているのだと思います。
それによって2分間退場になるときももちろんありますが、何もないときもあります(ユニフォームが破れているのに…と思うのですが)。
日本でも「審判が、試合において基準を明確に示すことが大切」ということをよく聞きますが、コンタクトにおいて、どのような基準になっているのか、どこまで許容しているのか、何回見てもよくわかりません。ましてや明文化などできません。
ただ、何も考えずに、この攻防を見ているのは迫力があり、とても面白いです。この格闘を制してゴールするシーンは爽快です。
見ている人が熱狂するのもよくわかります。会場が一番盛り上がるシーンは、ポストシュート、そしてバックプレイヤーのカットインの際に、押されながらもねじ込んだ時のように感じます。
日本の基準や許容が正しいのか、こちらの基準や許容が正しいのか、それはわかりません。
世界で勝ち上がるには
ただ、オリンピックや世界選手権では、ヨーロッパの国が多く出場すると思いますが、この中でシュートまで持っていき、そしてレベルの高いゴールキーパーに対して決め切れるようにならなければ、勝ち上がることは難しいと思います。
そのためには、
この環境をつくるのか
この環境に入って鍛えるのか
個人的には、どちらかが必要でないかと思います。