HANDBALL@STATIONでは海外で活躍する日本人選手たちを応援し、その奮闘ぶりをお伝えするために「海外選手リポート」のコーナーを設けました。ここではフランスの土井レミイ杏利、ハンガリーの徳田新之介、ポルトガルの棚原良、デンマークの池原綾香、亀谷さくら、角南唯、ドイツの藤田明日香と、日本代表クラス7選手の近況をリポートしました。
今後はこのコーナーで各選手の動向をクローズアップしてお伝えします(記事は日本時間8日現在)。

フランス 土井レミイ杏利

日本代表サイドの土井レミイ杏利選手が所属するフランスリーグ2部のシャルトルは11月3日 アウェイで Vernon と対戦して26ー21で勝利。土井選手は5得点をミスなくマークする大活躍だった。

これで6勝1敗としたシャルトルは2位に浮上して次節の9日には3位につけるDijonと対戦する。土井選手は通算14得点(14/22)。この快勝でチームも自分自身も弾みをつけ、昨シーズンになしえなかった2部優勝-1部昇格を勝ち取ってほしいものだ。

「11月は強敵との激戦が続きます! 1つひとつ全力で。貪欲に。さらに向こうへ!」と気合いを入れた土井選手だった。

ハンガリー 徳田新之介

“彗星JAPAN”の左腕・徳田新之介選手が所属するハンガリーリーグのダバシュは、11月3日にアウェイでDVTK-Egerと対戦して25-29で敗れ、9戦して2勝2分5敗で14チーム中9位と下位に甘んじている。9月28日にCegledi相手に31-24と快勝して2勝1分3敗としたものの、そこから1分3敗と勝利を奪えずにズルズルと後退した。

開幕戦で7得点をマークするなど積極的なプレーが目についた徳田選手だが、その後、試合が進むにつれて思い切りの良さが陰を潜めている感じ。9試合トータルで19得点、Eger戦は1得点だった。
本日7日(日本時間=8日02:00~)のFerencvarosiとのホーム戦に勝利して流れを変えたいところだ。

なお、土井、徳田両選手の情報は2人とタレントマネジメント契約を結んでいるY.P.Entertainmentのツイッターからも発信されている(両選手の写真も同社提供)。

ポルトガル 棚原 良

今シーズンからポルトガルに渡った棚原良選手(元琉球コラソン)のSC Hortaは11月3日にBENFICAと対戦して17-29と完敗。棚原選手によれば「今年のBENFICAは世界のトップレベルの仲間入りできるぐらいの実力があり、大型補強もしてめちゃくちゃ強かったです。久しぶりに挫折しました」と言いながらも、「まだまだ成長できる。次に対戦する時は絶対にビビらしてやるぞという思いでいます」と前を向いた。

Hortaは14チームで構成されるポルトガルリーグ(Andebol1)で8試合終了時点で2勝6敗で11位。次は11日アウェイでMaia-Ismaiとの対戦が待っている。3勝5敗の相手とあって1つでも上の順位を狙うためには、ぜひともものにしたい一戦。「今度こそは自分自身納得いくプレーをしたいと思います」と気合を入れた棚原選手だ。動画はデビュー戦での鮮やかな初ゴール。

デンマーク 池原彩香 亀谷さくら 角南 唯

池原綾香、亀谷さくら、角南唯選手のおりひめトリオが在籍するNFH ニュークビンは11月1日のアウェイでのCopenhagen (昨シーズン優勝)戦に27-31で惜敗した。
8月29日に開幕したデンマークトップリーグHTH Ligaenで、ニュークビンは7連勝と会心のスタートを切ったが、その後、上位候補との対戦が続く中で、エースの故障もあって1勝1分3敗と下降線をたどり、前節の4位から5位と後退を余儀なくされた。

それでも7日のHerning-Ikastとのホーム戦で30-25と勝利、池原選手が5得点(5/5)をマークしてこの試合のWOPになり、再浮上に弾みをつける活躍ぶりだった。ちなみに角南選手は1得点(1/1)。これでNFHは13戦9勝1分3敗で3位までランクアップした。写真はNFH Facebookページより。

ドイツ 藤田明日香

今季から日本代表の左腕サイド・藤田明日香選手が加入したブンデスリーガのBVBドルトムントは7戦4勝1分2敗で4位。開幕して1分2敗とスタートでつまずいたが、その後、11月10日のBad Wildungen戦で37-31と初勝利をマークしてからは4連勝の快進撃で一気にランクを上げてきた。ブンデスリーガは14チーム総当たり2回戦制。

また国内のトーナメント戦ポカールではフランクフルトとの1/8ファイナルを33-24で勝利(この試合で藤田選手は3得点)してベスト8進出を果たした。

ブンデスリーガで活動する藤田選手(BVBホームページから)

ニュークビン、ドルトムントとも11月中にそれぞれリーグ1試合とEHFカップ予選の2試合を控えており、そんな国内スケジュールとすり合わせながら、30日からの熊本アジア選手権で金メダルをめざす代表合宿に合流し、最終調整を終えたあと熊本に乗り込むことになる。