ハンドボールの世界にあんな人こんな人がいると皆さんに紹介して行きたいと思います。

第2回目は、ハンドボール界でザンビアと言えば、アフリカのハンドボールに情熱を注ぐ田代征児さんの登場です。

海外青年協力隊ハンドボール隊員として海外で普及活動、外務省に入省後はアフリカでのハンドボール活動、現在はニューヨーク総領事館領事の激務の中をストリートハンドボール等の活動をされています。

昨年、モーリシャス共和国の日本国籍船座礁による石油流出事故では緊急国際救助隊二次隊団長としてアフリカへ派遣されています。

大好きな言葉は『人生ダイナミックに!』いつでもどこでもハンドボール愛を実践している燃える星魂を持つ熱い男です。
by Yamamoto駅長

【ハンドボールと国際協力】

古い記憶をたどったら、ハンドボールの普及のためにバングラデシュに派遣されたのが、いまから四半世紀前も前のことだと気づきました。

JICA青年海外協力隊のハンドボール隊員としてバングラデシュに派遣されたのが1995年。バングラデシュのハンドボール普及に従事し、国際協力の意義を学びました。そして開発学の修士号もとりました。

外務省に入省してからも、赴任した先でハンドボール関係者に会うこともしばしばでした。アフリカの国、ザンビアに赴任中、東京オリンピック開催が決まり、東京を目指そうじゃないか、という人との縁とタイミングでザンビアハンドボール交流プロジェクト(通称Zikomoプロジェクト)が始まりました。https://zikomo.jp/

2016年から始まったプロジェクトは、今もハンドボールの技術支援、栄養改善、復学支援という3本柱で取り組みを続けています。

特に技術支援では、日本協会にご協力いただき、専任コーチを3度に渡り派遣させていただきました。

栄養改善の課題は大きく、目立った活動はできていませんが、南部アフリカ大会強化合宿中の補食を提供するなど支援も実施しました。

東京を訪問した代表選手の半分が高校を卒業できていない状態だったことから、せめて高校卒業まで復学支援をすることからはじめ、これまで4人が無事に卒業しました。今年は2人の卒業が控えています。

スポーツと栄養と教育は、健康で質の高い労働力を提供する、国の発展に欠かせない人材育成に秘めた領域だと考えています。

そんなZikomoプロジェクトは今年で5年目を迎えます。

中学から始めたハンドボールを通じて、明星高校では全国優勝し、大学でもハンドボール競技にかかわり、JICAボランティアとしてハンドボールの国際的な普及活動に携わることができました。こうした経験を社会に還元し、これまでお世話になった方々への感謝と恩返しのため、自分の命を使うことが使命であると感じています。

これからは、米国で取得したスポーツ栄養の資格とこれまでの開発援助の経験を活用し、アフリカのスポーツ選手を応援する仕組みを作っていく考えです。

またご報告します。

田代征児