ドイツなどヨーロッパハンドボールに精通する小林遼平さんがツイッターで発信する現地情報をHANDBALL@STATION「handball’eye」でシェアしてお届けします。今回はスウェーデン代表に復帰してドイツ/デンマーク世界選手権で活躍中のレジェンドについてのリポートです。
18才で代表デビュー
スウェーデン代表のキム・エクダール=ドゥ=リエについてご存知でない方が多いと思うので、軽く紹介します。
弱冠16才で地元ルント(Lund)のLUGI HFでトップチームデビュー。「当時高校生だった自分にとって、いくらであろうともお金をもらってプロとしてハンドボールをするという環境は心底嬉しかった」と。
若くして頭角を現したキムは、2007年に18才でスウェーデン代表デビュー。その後代表でのポジション(LB)を勝ち取り。08年、10年のEHF EURO、11年の世界選手権にも出場しています。
国際大会でのコンスタントな活躍が評価され、2011年夏よりフランスリーグの強豪HBCナントへの国外移籍を果たしました。
HBCナント在籍はわずか1シーズンだったものの、26試合に出場、58得点(/117本)と異国初年度としては十分すぎる活躍をしました。そして、わずか10ヶ月の間にフランス語を学び、インタビューに答えられるほどの語学力を獲得しています。この適応力の高さがキムの強みです。
重戦車を思わすカットイン
代表では2012年1月にEHF EUROへ、7月にはロンドン五輪に出場して銀メダルを獲得しています。翌シーズン、合わせて5年半在籍することになるラインネッカー・ルーヴェン(RNL)へ移籍を果たしました。カロル・ビレツキー(POL)に代わる強力なLBを欲していたチーム事情もあり、キムは出場機会を多く得ました。
世界最高のプレイメーカー、アンディ・シュミット(スイス)を相棒に得たキムは瞬く間にブンデスリーガを代表するLBへと成長していきました。
キムの武器は、フィジカルとクイックネスを活かした「相手DFを”破壊”する重戦車のようなカットイン」。
動画があるので是非ご覧ください。⬇️クリック⬇️
東京五輪へ条件付き復帰
25才の時に代表引退し、27才で一度現役を引退。世界放浪中、ケガ人続出で困っていた古巣RNLのオファーに応じて翌年3月電撃的な現役復帰。今季PSGに移籍して現役を続行し、東京五輪までという条件付きで代表へも復帰したキム・エクダール=ドゥ=リエ。代表でのプレーを見るのは初めてだから本当に楽しみ。
このWM(世界選手権)でウォーミングアップ前にキム・エクダール=ドゥ=リエ、ミカエル・アッペルグレンと再会。代表ウェアを着てる彼らを見るのは新鮮です。