11月25日、早大東伏見キャンパス体育館で開催された早慶ハンドボール定期戦を観戦した。女子現役戦がスタートすると慶應義塾大女子(以下慶大)が好調な戦いぶりを披露した。

前半なかばを過ぎて7ー7の同点。慶大は左腕・南のミドルが両コーナーに鋭く決まり、吉田のダイナミックなシュートや甲斐の気迫のこもったカットインを絡め、スタートから何度も先行する場面があった。

前半なかば過ぎまで互角の展開

ここ6回の定期戦を見ると、慶大の得点は3、4、7、8、7、7と二桁が遠く、早大に大量得点を許しての完敗を余儀なくされていた。
この調子なら後半まで接戦が続き、あわや勝機もめぐってくるのではとの期待も芽生えかけた。

前半は左腕・南が大活躍!

しかし、このあとの1点が実に遠かった。センター大屋、ポスト秋元らが果敢にシュートを放つものの早大GK北村のファインセーブに阻まれ、ポスト、サイドのシュートが決まり出した早大がジリジリとペースを上げた。

26分11ー7と混戦を抜け出した早大が、江島のミドル、鳥平のカットインなどで加点して14ー7とリードして前半を折り返した。

 

遠かった8点目!

後半に入り、慶大は中央に偏る攻撃をなんとかサイド、ポストへと展開したかったが、なかなか思い通りにいかずに、11分過ぎのタイムアウトも局面を打開できず、伊知地や高田らで着実に加点した早大が主導権を握り続けた。
それでも大喜多やCPと兼任の大屋がゴールを死守し、コートサイドの大応援に応えたいとする慶大セブンは懸命の奮戦を続けた。
そして、26分に待望の追加点を南が7mスローで決め、28分30秒には甲斐がカットインからゴール!

8年ぶりの二桁得点を狙い、最後まで果敢に戦ったが、早大の速攻ミスをつないでサイドシュートに持ち込んだ甲斐の一投が早大GKの正面をついてゴールはならず、9ー28で試合終了となった。

家村監督は自身のFacebookで「正直、やってきたことがあまり出せなかったように思います。もっとできたたはず…。そこだけが心残りです」と悔しげだった。

それでも「4年生全員がそれぞれの形でコートに立てたし、たくさんの応援して下さる方の前でプレーができたことは一生の思い出に残ることだと思います。この環境があることに本当に感謝です。
実力差はあれども、やはり慶早戦は格別。

この定期戦がいつまでも続き、そして近い将来に慶應が勝利できることを信じてがんばります」と前を向いた。

がんばれKEIO!

選手の多くが大学からのプレーキャリアながら情熱あふれるスタッフ陣と選手たちのがんばりで関東学生2部リーグAで奮戦中。 
ポテンシャルの高いエース南、吉田の2年生コンビは来年に向けておおいに成長が期待できるし、早大相手に前半なかば過ぎまで互角に渡り合ったこの日の戦いぶりをあと10分、15分と伸ばしていければ、来季の慶大はかなり期待できる。
鈴木、大屋、甲斐ら努力家の4年生のハートを受け継いでさらなるステップアップをめざしてほしい。
このHANDBALL@STATION「ハンドボール愛ジャーナル」の初回で取り上げた慶大女子ハンドボールを今後も応援したいと思っている。
ガンバレKEIO!!

※トップ写真は慶應義塾大体育会女子ハンドボール部サイトから転用しました。