日本ハンドボール協会は5月29日、東京ANTCでの記者会見で8月5、7、8日の3日間、熊本県で「おりひめJAPANトライアルゲームズ2018」を開催すると発表した。
参加するのは日本代表(おりひめJAPAN)のほか、デンマークからニュークビン・ファルスターHK(NFH)、そして地元熊本のオムロン・ピンディーズを加えた3チームの総当たりリーグで、「熊本地震復興応援2019女子ハンドボール世界選手権プレマッチ」として開催される。
"おりひめJAPAN "は6月23日のJAPANカップ(群馬県高崎市)、日韓代表定期戦(6月25日・韓国)を経たあと、この大会直後にインドネシアでのアジア競技大会(8月18日~9月2日)が控えているとあって価値あるイベントとなりそう(写真は㊧がウルリック監督㊨永田選手)。
NFHの日本人トリオに注目
熊本のプレマッチに出場するNFHでは、来季から日本人トリオが誕生するのが注目されるところ。
2017-18シーズンのNFHは日本代表サイドの池原綾香選手が加入し、デンマークエリートリーグ4位、世界最高峰のEHFチャンピオンズリーグ(CL)は僅差でベスト8入りを逃したものの、本場ヨーロッパの上位クラスにランクされる実力を誇った。
池原選手はシーズン終盤にヒザの故障で離脱したがチーム最終戦にカムバック。そして、右サイドのスペシャリストとしてデンマークリーグ・オールスターメンバーに選出される栄光を射止めた。
新シーズンからは池原選手のほか、北國銀行から移籍の角南唯(北國銀行)、ノルウェーリーグのヴァイパー・クリスチャンセンから転じる亀谷さくら両選手の新加入が決まっており、このプレ大会で3選手はNFHでの出場となる。
「重要な位置づけ」とウルリック監督
「この大会はJAPANカップ、日韓戦に続く国際マッチであり、すぐあとにアジア競技大会を控えていることもあり、とても重要なものと位置づけている。
(ポーランドとアンゴラを迎えた)昨夏の大会も、その後の世界選手権に向けていいトライアルになった。ヨーロッパからのNFHに加え、オムロンの参加もありがたい。テストマッチということで新しいことを試す場であり、次に進むためのチャレンジとしてドイツ世界選手権(昨年12月)のチームを超えていかねばならない。
高い目標にたどり着くための新しいポジションと新しい選手を見出していきたい。
また日本からの選手がNFHに加わるのも歓迎すべきこと。綾香(池原)は素晴らしい活躍をしてCLにも出場し、新しい戦いをしてくれた。唯(角南)、さくら(亀谷)が加わるのでとても楽しみにしている」と抱負を語ったウルリック監督。
永田副キャプテンも「1週間後にアジア大会があり、2019年熊本の世界選手権会場で試合をするのも意味あること、日本代表としてNFHはもとより、(所属する)オムロンには絶対に負けられません」ときっぱり語った。
NFHは高いモチベーションでの来日となりそう。当然のようにデンマーク事情に精通するウルリック監督によれば
「デンマークのクラブは7月中旬からフィジカルを鍛える時期。8月上旬はトップの状態ではないがパワーあふれるプレーを見せてれるはず」とのこと。
新シーズンのNFHは、主軸ポストのSarah選手ら4人が移籍するが、角南、亀谷選手のほか190㎝近いデンマーク代表クラスの若い選手を補強することで実力的にはさほど大きな変動はなさそう。
来シーズンもehftvが視聴可能に
「2年目の綾香は問題ないし、ヨーロッパのプレーに慣れているさくらもスムーズにチームに溶け込めるはず」という。
角南選手に関しては「デンマークも含めてヨーロッパは彼女のようなタイプに慣れていないので、序盤は活躍するだろう。クオリティの高い選手なので楽しみだ。それから研究されてくると苦しむかも知れないが、デンマークのファンは半年は温かい目で見てくれる。綾香とのコンビプレーを磨くことでおおいに活躍してほしい」とエールを送った。
なおCL出場こそ逃したが、次ランクに位置するEHFカップへの出場権を獲得したことで来シーズンもehftvの視聴が可能になった。3人とNFHのゲームをライブで見られるのは大きな楽しみだ。ますますの活躍を祈りたい。
熊本プレマッチ日程
8月5日(日)13:00 エキシビションマッチ
高校女子 熊本県選抜vs岡山県選抜
15:30 NFH vs オムロン
8月7日(火)19:00 日本代表 vs オムロン
8月8日(水)19:00 日本代表 vs NFH
・入場料 一般・学生 前売1500円 当日2000円
・中学・高校生 前売1000円 当日1500円
※熊本県内在住者は熊本地震復興応援で無料招待される。