朝野 翔一朗(筑波大2年)
「ジュニア代表としての事前キャンプや本大会(7月15〜28日)に引き続いく2ヵ月ほどの活動だっので正直長かったというのが実感です。そんな中で思うようなプレーはできませんでしたが、たくさんの経験が得られました。
一番に感じたのは、僕たちの公式戦は学生リーグがメインになりますが、ヨーロッパのジュニア世代は、フル代表に入っている選手たちなどと毎週試合をしているわけで、そのあたりで彼らとのレベルの差というか、ユースからの2年間で大きく差がついてしまうということでした。
フランスなどのジュニア世代は、もうプロフェッショナルの域にあり、ビッグクラブに行くために自分を売り込もうとがんばっているという雰囲気がはっきりと伝わってきますし、ユースの選手たちとは顔つきからしてぜんぜん違います。日本とかは海外でやってみようという人が少ないので、そのへんの気持ちの入れ具合みたいなもので大きな差を感じました。
世界ジュニアではフランス代表と同じ宿舎で、食堂にはコーラとか揚げ物などが置いていてあるのですが、彼らはまったく目もくれません。日本も(監督の)吉村さんから炭酸とかはダメだと言われていましたが、そう言われなければきっと普通に口にしたと思います。
そんなところを含め、彼らは生活をかけてハンドボールをやっているという感じでした。ジュニアとユースの両方を経験している自分としては、生活面のことも含めていろいろ言ってきたつもりです。大学に帰っても、そのあたりの意識を高めていきながら、まずは試合に出られるよう全力を尽くしてがんばりたいです」
吉田 守一(筑波大1年)
「大会を通してつかめたのは、やはりディフェンス面のことが一番で、横とのつながりだとか、9m の中は戦場であり、そこで当たりにいこうという意識が強くなったことだと思っています。
これからの自分の目標としては、フル代表に呼ばれるよう、そして「2020東京」に挑戦したいという思いでいます。そのためにはもっと体重を増やし、身体を大きくしないとフル代表では通用しないので、まずは身体作りをがんばらねばと思っています。今は191㎝で103、4㎏ですが、これを110㎏ぐらいまで増やし、世界のポストに負けない身体にしたいです。
めざすタイプとしてはヴァルダル(マケドニア)のSTOILOVという選手がいて、僕と同じ身長で世界のトップで活躍しています。キャッチングとスライドとかがすごく上手なので、それを見習ってがんばりたいです。
ディフェンスは日本の3枚目の要となり、3枚目がリードするという意識をもっと強めて、自ら2枚目、1枚目を流動させていけるよう、そんなリーダーシップをとっていけたらと思います」
蔦谷 大雅(中大1年)
「世界ユースを戦い終えた今の気持ちは、世界の強豪と試合ができてとても楽しかったということ。本当にあっという間でしたね。
(7mスローコンテストになった)クロアチア戦の最後の一投は、とにかく自分が決めて勝ち切るという強い気持ちで打ちました。植松監督をはじめチームの皆んなを喜ばせたかったので本当にうれしかったです。
9位という戦績に関しては、まだまだやれたという思いだし、不満足な面もたくさんありますが、強豪クロアチアに勝ち切っての9位は良かったと思います。
世界ユースの舞台で7試合を戦ってみて、日本ならではの速いクロスからのシュート、動きの中でのクイックシュート、アウトフェイントなどは通用したという感じです。これからそんなプレーに繊細さを加えていきながら、多彩なシュートフェイントやコースの打ち分けなど技術力を身につけ、決定力アップをめざしていきたいと思っています。
現時点では世界の強豪国と充分勝負できるという実感があります。2年後の世界ジュニアでは最低でも今回の9位という成績を上回ること、そしてあくまでメダルを取ることを目標にしてがんばりたいです。
これからの2年間については、関係者の調整が必要ですが、できるだけ早い海外挑戦を希望しており、自分のためにも日本のためにも世界レベルに向かって進化&成長をしていきたいと考えています」
※次回はチームキャプテンの藤川翔太選手(筑波大2年)と攻撃の要となった安平光佑選手(日体大1年)のインタビューをご紹介します。